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料理人向け「伝える力」を育てる講義

調理師学校で食文化のという授業の講師を担当するようになり3年が経ちました。食文化という科目の内容について、素朴な疑問を持たれることが多いのですが

・日本、世界の食文化史

・行事食と郷土料理

・世界の料理

・食物禁忌

・食品ロスやSDGs

・食料自給率

など内容は様々です。

今月は宗教と食物禁忌について。食物禁忌とは、宗教や習慣によってある種のものを食べない行為のことを言います。一例を挙げるとイスラム教は豚肉、アルコール類、血液ヒンズー教は全ての食肉ユダヤ教は豚肉、うこ、ひれのない魚介類、血液、1回の食事で肉と乳製品を一緒に食べてはいけないといった内容。

学生たちに興味を抱いてもらえる工夫として、日本の飲食店の現状や、対応、ムスリムの戒律によって食べることが許されている食品、ハラルフードについてなどを講義しました。さらにハラルの調味料開発をさせていただいた経験話をすると興味深そうです。

生徒からの質問は「飲食店を経営したらハラルの対応した方がいいの?」「ハラルフードはどこで売ってるの?」など様々な質問が飛び交います。

ここから各自で調べてもらったり、グループセッションを行うこともあります。

この日のグループセッションで内容としては「自分が飲食店を経営したらハラル対応しますか?「対応する場合はどのような仕組みを立てますか?」について。

難しいかと思われましたが、生徒は自分の考えをまとめ一人ずつグループで発表していました。セッションでは、人の意見を聞く、自分の意見を話す、伝える力を鍛えることも目的としています。

近年の傾向として調理師さんに身につけてもらいたいことの一つに、調理技術と伝える力だと感じています。なぜなら、飲食店を経営したら、必ずSNSやインターネットを使った販促は必要になるからです。業者に任せればいいかもしれませんが、それも宣伝費が毎回かかるものです。自分の言葉で美味しさを表現し、伝えることができれば、顧客とも繋がりが深くなります。

話が逸れましたが、ハラルについての私個人の考えは対応するです。理由は、今後日本には外国人の方が、さらに多く集まる国に成長することから日本での食事を安心して楽しめる飲食店が増えてもらえると、お店に活気が溢れるのかなと感じるからです。

これから育っていく生徒たちの飲食業界が、活気ある世界であってほしいと願っています。